クリスとマースのプレゼント

「クリスでーす」

「マースでーす」

『二人合わせて』

『盆と正月が一度にやってきたって言われたいコンビでーす』

「さてマース君。君は今年のクリスマスはどうするんだい？」

「君はいつも唐突だなクリス君。その調子で僕を突いてくれ」

「何を言ってるんだいマース君。君が望んだ事じゃないか」

「何を言ってるんだいクリス君。君が望んだ事じゃないか」


『掘って掘られて早35年。僕らの愛は覚えてません』




「さてマース君。君は今年のクリスマスはどうするんだい？」

「どうするったって兄弟。いつもと変わらず1人寂しく過ごすに決まってるじゃないか」

「そいつは寂しいクリスマスだなマース君。君はそれでも犬か？」

「はい。僕は女王さまの犬でございます」

「困ったものだ。ペディグリィチャムを与えても優秀にならないとは。君はそれで満足か？」

「はい。満足です」


『あなたが全てを望むなら、僕は犬となりましょう』




「さてクリス君。いとこの子供にあげるプレゼントは決めたのかい？」

「それが兄弟聞いてくれよ。何も決めてないんだ」

「そんなんだから意中の女性に相手にされないんだぞクリス君」

「見てたのか？」

「見てました」

「それは関係ないよマース君。
君こそ好きな女性からメールの返信がこないって、部屋の隅で嘆いていたじゃないか？」

「見てたのか？」

「見てました」


『1人で泣きたい夜もある』



「ところでクリス君。いとこの子供は何人いるんだい？」

「なんだかんだで、5人さマース君」

「結構な数だな兄弟」

「全員メンだったら5メン」

「謝るなよ兄弟」


『ささいなジョークも真に受ける。それが俺達クリスとマース』