勇者伝説

--
ハナモゲラ暦5086年、当時ちくわ生産量世界一の規模を誇る「ホンダワラ」国に、
「魔王タナカ」と名乗る悪魔が現れる。
菓子折りを持参し、ホンダワラ城へ向かうも、菓子折りがつまらない物だという理由で衛兵につまみ出される。
コレに激昂したタナカは、魔物達を率い、一夜にしてホンダワラ国を壊滅寸前まで追いやる。

俗に言う「社交辞令戦争」の始まりである。

・覚えやすい語呂合わせ
「社交辞令で悪いか、コノヤロウ(5086)」


ホンダワラ国書「ホンダワラの歴史」90556ページより抜粋
--

ホンダワラ国壊滅から2日後のとある村

「うわー！」

「きゃー！」

「にいちゃーん！」

「ねーちゃーん！」

「パパーにママー！」

「じいちゃーん！」

「ばあちゃーん！」

「おまごさーん！」


村長「な、なんと言うことじゃ・・・、魔物がこんな村にも・・・、
もう駄目だ、おしまいだぁ・・・」

村人A「村長！」

村長「何をしておる！お前も早く逃げるんじゃ！」

村人A「村長こそ早くお逃げください！」

村長「ワシは、生まれ育ったこの村で最後を向かえるわい・・・」

村人A「村長・・・」

村長「はるか昔、同じように魔王が地上に現れた事がある」

村人Ａ「・・・ハナモゲラ暦以前の事ですか？
あのおとぎ話の・・・」

村長「そうじゃ・・・、その時は勇者と名乗る人物が魔王と戦い、勝利したと言われておる」

村人Ａ「そんなの、本当かどうかすら分からないじゃないですか！
おとぎ話ですよ！」

村長「本当かどうかは今は分からん・・・、
じゃが、そのおとぎ話と同じようなこの状況が眼前で起きておる」

村人Ａ「そ、それはそうですが・・・」

村長「絶望したまま死ぬよりは、多少なりとも希望を持った方がいいじゃろう？」

村人Ａ「確かに『魔王が現れし時、同時に勇者も現れる』
とは書かれていましたが・・・」

村長「うむ、だから・・・信じようじゃないか・・・
信じるものは救われる、とよく言ったもんじゃろ」

村人Ａ「まあ、そうですね・・・
絶望したまま死ぬより、希望を持ちながらの方が多少はましですね・・・」

村長「よく言った！では祈ろうではないか！」

村人Ａ「祈りましょう！」


 































村人Ｂ「村長ー！」

村長「なんじゃ？今祈りに集中したいんじゃ！
邪魔するでない！」

村人Ｂ「ﾊｧﾊｧ、い、祈りって何を祈ってるんですか」

村長「可愛い娘が嫁に来ますようにって」

村人Ａ「え、ええーー！？
勇者が現れるよう祈ってたんじゃ！？」

村長「おーっと、村長まちがえちゃったー、略してそんまちー」

村人Ａ「何ふざけた事言ってるんですか！」

村長「たへ☆」

村人Ｂ「ﾊｧﾊｧ、そ、そんな事より・・・」

村長「そんな事とはどういう事じゃ！
ワシにとっては死活問題なんだぞ！」

村人Ａ「もう死ぬんだからいいじゃないですか・・・」

村長「あ、そうだったー
村長うっかり屋さーん、略してそんかりー」

村人Ａ「もういいよ！
それより村人Ｂ、そんなに急いでどうしたんだ？」

村人Ｂ「そ、それが・・・
勇者と名乗る一行が現れまして・・・」

　　　　　　＿人人人人人人人人人人人人人人＿
　 　 　 　 ＞　　　　な　なんだってー！！　　　　＜
　　　　 　 ￣^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣
　 　 　 　 _,,.-‐-..,,_　　　　　　 _,,..--v--..,_
　　　　／　　　　　｀''.v'ν　Σ´　 　 　 　 `､_,.-'""｀´""ヽ
　　　 i' 　 ／￣""''--i 7　　 | ,.ｲi,i,i,､ ､,､ Σ　　　 　 　 　 ヽ
. 　 　 !ﾍ /‐- 、u.　　 |' 　 　 |ﾉ-､ ' ` `,_`　| /i'i^iﾍ､ ,､、 　 |
　　　 |'' !ﾞ　i.oﾆ'ｰ'〈ｭﾆ! 　 　 iiヽ~oj.`'<_o.7 !'.__ ' ' ``_,,....､　.|
.　　　,`| u 　 　 　 ..ゝ! 　 　 ∥　 .j　　　　 (} 'o〉 `''o'ヽ　|',`i
_,,..-<:::::＼ 　 (二> ／　 　 　 ! 　_`-っ　 / | 　7　　￣ u |i'/
. |、　＼:::::＼　'' ／　　　 　 　 ＼　''　／〃.ヽ `''⊃　　,　'v>、
　!､＼　 ＼.　,￣　　　　　　　 γ/|￣　〃　　 ＼二-‐' ／／`



つづく