藻のような航海でした
そう!そこでターン!
はい!いいですよ!今のターンを忘れずに!
え?今のターンには納得してない?私から見たら素晴らしいターンでしたよ?
え?ふくらはぎに土が詰まってて本来の力が発揮されてなかった?
え?腕だけかもしれませんよ?え?え?
え?西城秀樹に勝つには西城秀樹をぶつけるって?え?え?
え?劇場版だけしか見てなくて本編はほとんど見てないって?え?え?
ああ、なるほど、あなたが何を言っているのかようやく理解できました。
要は、夏なのに夏らしい事をしていないから鬱憤が溜まってしまっていたと・・・。
ええ、分かりますよ、分かりますとも。
私もあなたを担当してから数十年経ちますが、夏らしいことをした記憶はほとんどありません。
そんなあなたにお勧めなのが・・・、お勧めなのが・・・、
はい!いいですよ!今のターンを忘れずに!
え?今のターンには納得してない?私から見たら素晴らしいターンでしたよ?
え?ふくらはぎに土が詰まってて本来の力が発揮されてなかった?
え?腕だけかもしれませんよ?え?え?
え?西城秀樹に勝つには西城秀樹をぶつけるって?え?え?
え?劇場版だけしか見てなくて本編はほとんど見てないって?え?え?
ああ、なるほど、あなたが何を言っているのかようやく理解できました。
要は、夏なのに夏らしい事をしていないから鬱憤が溜まってしまっていたと・・・。
ええ、分かりますよ、分かりますとも。
私もあなたを担当してから数十年経ちますが、夏らしいことをした記憶はほとんどありません。
そんなあなたにお勧めなのが・・・、お勧めなのが・・・、
ここで日記は終わっている。
お勧めしている事は一体何なのだろうか。
何を伝えようとしているのか。
こればかりは、日記を書いている本人しか分かり得ない・・・。
誰もいる気配のない古びた洋館の一室で、日記を見付け、いつ書かれたのかすら分からない日記の断片を読みながら、これを書いた人物は今の生きているのだろうか?これを書いた人物はどのような人なのだろうかと、考えていると、叫び声が聞こえた。
私は、急な声にビクリとし、持っていた日記を落としてしまった。
私がこの洋館に入ってから、既に2時間ほどの時間が経過しているが、大きな声で呼びかけたにもかかわらず、反応がなかったため、今まで自分以外誰も居ないと思い込んでしまっていた。
なんだ、住んでいる人がいるんじゃないか。
呼びかけに応じなかったのは、時間も遅かったので、寝ていたのだろうと思いつつ、自分以外の誰かがいる事に安堵し、勝手に家の中に入ってしまい、申し訳ないと謝ろうと思いながら、声の発信源と見られる場所へと向うことにした。
ある程度屋敷内は探索済みなので、場所的にはキッチンだろう。
-暗転後、キッチンの背景を表示-
キッチンへ来たものの、人がいる気配はない。
「あのー、すいませーん・・・。」
勝手に屋敷に入り込んだ事もあり、申し訳無さそうな声で話しかけてみるも、返答はなく、静寂だけが広がったままである。
唯一静寂を遮る音といえば、冷蔵庫から発せられる冷却機の音くらいだ。
「すいませーんん・・・。」
先程よりも強めの声で話し掛けるが、やはり反応がない。
「おかしいな・・・、ここじゃなかったかな・・・。」
予想に反し、誰もいなかった事に対しての不安のためか、自然と独り言のようにつぶやいてしまった。
キッチンじゃないとすれば、隣の奥の部屋かな?
奥の部屋は、初めの探索時には鍵がかかっているらしく、開かなかった。
起床後、キッチンで飲み食いしようとしたら、ゴキブリでも出て、慌てて隣の部屋に逃げ込んだりして。
と、不安を打ち消すように、明るめの思いを馳せながら、隣の部屋に通じるドアに近づいた。
ガチャ、ガチャ
ドアノブを回してみるも、ドアは開くこともなく、ドアノブだけが回る。
「あれぇ・・・、じゃあ、ここ以外のところに逃げたのかな?」
と、思いながら、ドアノブから手を離した。
「冷蔵庫を・・・見て・・・」
後ろから、囁くようなかすれた声が聞こえ、全身の血の気が一瞬で引いた。
つい先程まで、キッチンには自分以外は誰もいなかった・・・、はず。
ドアノブを離したばかりの腕が、震えている。
どういう事だ、どういう事だと考えてみるも、考えはまとまらず、ただただ恐怖だけが全身を駆け巡る。
気づかない内に後ろに家主が来たんだ・・・、そうに違いない!
と、強引に言い聞かせ、意を決して振り返ってみた。
誰もいなかった。
誰もいないと再認識した瞬間、決心した心は再度冷え込んだ。
と、同時に、冷蔵庫のドアが勝手に開いた。
その場から動けず、いや、動こうという力すらも出ないまま、視線は冷蔵庫に釘付けとなっていた。
冷蔵庫の中には、緑色の塊が、皿に乗っかっていただけだった。
ようやく動くことができた私は、冷蔵庫の中の物を確認するため、ゆっくりと冷蔵庫に近付いた。
「これは・・・羊羹・・・!古びた・・・、羊羹!」
「YEAH!」
そうか・・・、そういうことだったのか!
古びた洋館と、古びた羊羹
つまり、ここの家主は私にこのダジャレを伝えたかったんだー!
日記はここで終わっている。
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